新事業の開発にFAが使える
FAを使った新事業の開発手順をまとめました。
これまで苦労した開発では諦めていませんか。FAを使えば新事業の開発は、論理的でやりやすく、実務的で確実になると思います。
ファンクショナル・アプローチは素晴らしい!
▍ターゲットを絞る
まず最初にすることは、ターゲットを絞ることです。どのターゲットに対して製品、あるいはサービスを提供するのかを定めることです。
新事業の開発には、製品やサービスは未だ存在していません。製品やサービスを探そうとするのは間違ったアプローチです。ターゲットにアプローチすることです。
ターゲットが、既にまとまっているとやりやすいです。現在の顧客がターゲットだったり、ある属性でまとまったターゲットです。
▍ファンクションを抽出する
ターゲットが絞れたら、ファンクショナル・アプローチの手法を使って、現状のファンクションを抽出していきます。このファンクションはあくまで、「いまある」ファンクションです。
そのファンクションを使って、FASTダイアグラムを使って分析します。FASTダイアグラムを使えば、そのターゲットが真に求めているキー・ファンクションが明確になります。
そのキー・ファンクションを使って、達成状況を見ていきます。ここで既存の製品やサービスと比べることで、開発すべきファンクションの優先順位がわかります。
▍製品やサービスを開発する
開発すべきファンクションがわかれば、あとはそれを達成する手段の開発です。ここでは、クリエイティブになることです。創造による変更の原則ですね。
開発過程では、開発者たちは前向きになっているため欠点を見落としがちです。そのため、しっかりと洗練化をしておくことです。何度も何度も繰り返し、粘り強くです。
洗練化されたら、あとは実行するだけです。もちろん、実行するのも大変なプロセスですが、確実にターゲットから高評価される製品やサービスになっていることでしょう。
▍ファンクショナル・アプローチを使わないと。。。
もし、ファンクショナル・アプローチを使わずに、新事業を開発しようとすれば、事例収集や前例調査に多くのリソースを費やし、その度に仮設と検証を繰り返し、時間・費用・気力が尽きるまで続けることになります。
仮説検証にこれまでの蓄えを使い果たし、力尽き、邪道な道に踏み込むか、諦めるかしか選択が無くなります。邪道な道とは、ニュースでながれる不祥事を起こした企業が歩んだ道です。
いくらカタチを追いかけてもきりがありません。ファンクションを捉えて、ファンクションから考えていく必要があると思います。
▍70年間も使われてきた歴史が証し
1947年にファンクショナル・アプローチを開発した、ローレンス・D・マイルズ氏に改めて感謝したいと思います。彼の功績は、とてつもなく大きことを実感しています。
これまでの時代は、製造業や建設業を中心に使われてきた方法論ですが、これからの時代では、新事業の開発への適用が、ますます増えてくるでしょう。
この考え方は、米国SAVE国際協会の「バリュー・サミット2017」での論文(2017年8月,「最優秀論文賞」受賞)でも取り上げましたし、「FA感謝祭2017」(2017年11月)でもお伝えしてきました。
私、横田尚哉は、ファンクショナル・アプローチがもっと個人や企業で導入・活用され、よりよい製品やサービスが次々と開発されていくことを願っています。
そのために、これからも地道に活動していきます。30年後の子どもたちのため 輝く未来を遺すためです。興味のある方は、お気軽にお問合せ下さい。