AIチャット時代の問題解決

今回は、問題解決にAIチャットが使えるかを考えたいと思います。

結論から言えば、「80%使える」ということです。

▍「ChatGPT」で注目を浴びたAIチャット

AIが人間の知識や処理の肩代わりをする時代やって来ました。最近注目されているのが、OpenAIが2022年11月に公開したチャットボット「ChatGPT」です。

チャットボットは、以前からありました。「りんな」(LINE)、「siri」(Apple)、「Alexa」(Amazon)、「Cortana」(Microsoft)などです。いずれも、使ったことがあります。

検索や娯楽として使うことはあっても、ビジネスに使えるレベルではありませんでした。しかし、2023年に入ってから、結構使えるのではないかというレベルまで進歩してきました。

私は、「Perplexity」(OpenAI)というAIチャットボットがお気に入りで、Chromeの拡張機能に入れております。

▍80%の問題には使える

そもそも「問題」には、すでに解決策が有るモノと無いモノに分かれます。その解決策も、ネット上に公開されているモノも多いのです。

問題解決の多くは、自分が知らないだけのコトが多く、調べれば解決策は手に入ります。簡単に言うなら、「まず、ググれ」(Google検索する)ということです。

実際には、《解決策を見つける》コトと、《問題を解決する》コトは別です。その解決策を適用するために、費用や時間などのリソースが必要だったり、権利が制限されていたりします。

いずれにしても、技術の進歩によって、「自分で検査する時代」から、「AIが回答する時代」に移行しています。

システムが、ネット上の情報を集め、(多少の誤答もありますが)信憑性を検証し、1つの回答として、自然な言語でまとめてくれるのです。

なんて素晴しい時代でしょうか。

私の感覚では、調べれば解決策が見つかる問題は、全体の80%くらいではないかと思います。

▍20%の問題には使えない

では、残りの20%の問題がどういうものかというと、その解決策がなかったり、知っている人がいない問題です。

たかだが、20%のようですが、これが未来に大きな影響を与える重要の問題だったりします。

いまのチャットボットは、ネット上の情報やユーザーの行動から学習し、組み合わせと要約がメインです。ビジネス経験のない新入社員が、最初に上がてきたようなレベルです。

ヒントや足がかりが得られても、クリエイティブな回答ができるかというと、まだだと思います。

音楽やイラストの分野では、使えるレベルになっているようです。AI自動作曲(たとえば、Amadeus)、AIイラスト(たとえば、midjourney)、AIアバター(たとえば、snow)といったものです。

しかし、全てのビジネス問題の解決に、AIがソリューションを提案してくれる時代が来るかというと、難しいのではないかと思っています。まだまだ、ファンクショナル・アプローチ(more »)は必要ですね。