【FAって何⑮】問題と課題の違い

問題と課題は、あきらかに違います。

発生するのが問題で、設定するのが課題です。解決するのが問題で、達成するのが課題です。

 ファンクショナル・アプローチとは、発生している問題を発見し、発見した問題を解決するための課題を設定する時に役立つ思考システムです。

 

問題には、学校で問われる問題と、ビジネスで遭遇する問題があります。

学校で問われる問題は「クエスチョン」であり、ビジネスで遭遇する問題は「プロブレム」です。ここで扱っているのは、プロブレムです。

 

問題とは、行動する上で意図せず発生した不具合のことです。あるべき姿ではない事態のことです。放置しておくことはできず、何らかの対応に迫られている事象です。

たとえば、満員電車で朝からストレスなのは問題です。

課題とは、行動する上で意図して取り組もうとする目標のことです。あるべき姿を定めたテーマです。放置しておくことはできず、何らかの努力が必要な事項です。

たとえば、満員電車ゼロを実現するコトは課題です。

 

問題を解決するために、課題を設定します。つまり、課題達成は、問題解決を目的とした時の手段です。

人口問題を解決するために、出生率向上という課題があるのです。

経済問題を解決するために、産業の活性化という課題があるのです。

 

問題は、起こってしまうものです。だから、いち早く問題の存在に気がつき、解決することが必要なのです。

課題は、起こすものです。だから、早い内に課題を設定して、その達成に努力することが大切なのです。

そして、問題も課題も、改善の PDCA サイクルで常に回していくことです。

すなわち、Plan で課題設定し、D0 で課題達成し、Check で問題発見し、Assess で問題解決するのです。

それが、より善い製品やサービスの提供に繋がるのです。

 

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