進化できる企業、進化できない企業の違い

人間関係が良く、組織関係の良好な企業は、進化できません。

これまでのような進化の芽を摘むような企業ではないのですが、仲が良すぎるのも問題です。より良い姿を探し求めるというよりも、周りとの関係性を保つことを重視してしまう企業です。

人間関係が良好であることは、いい風土があってよいことです。人間関係を悪くしろと言っているのではありません。

本来、組織が有機的に機能するためには、個々の経験と知識を相互に作用させていかなければなりません。

人間関係を重視するということは、意見や指摘、あるいは否定といった行動を自ら抑制してしまうことに繋がります。

問題が発生しても、仲良く慰め合い、励まし合い、力を合わせて歩んでいくようでは、あまりにも平和すぎます。

進化には、刺激が必要なのです。知恵は、苦労の中から生まれます。力は、その限界まで達した時に増えはじめます。アイデアは、追い詰められた時に降りてきます。

私が企業に赴いて、そこの問題解決をする時、集まっていただいたメンバーの方々に必ずいうことがあります。それは、「遠慮しないでほしい」ということです。私にではありません。みんなに対してです。

「自分が発言したところであまり変わらないだろう」とか「偉そうに意見することはやめておこう」とか「関係が悪くなりそうなのでやめておこう」と思わないで欲しいのです。

こういった風土は、仲良くするためには役立つかもしれませんが、現状から変わることが出来ず、進化する機会を失ってしまうのです。

だから、「遠慮しないでほしい」というのです。

遠慮するとクリエイティブな作業はできません。

目の前の問題は解決しません。ぶつかり合うほどの意見交換こそが、仲の良い証なのです。上辺の仲の良さは、必要ありません。

その場の人同士だけではなく、過去の人との関係も同じです。

前任者が決めたことだから、変更しないというのは何の理由にもなりません。

組織としての決定事項を勝手に次々変えることはありえませんが、必要なら手続きを踏んで変えていくべきです。

人と人も、前任者と後任者も、組織と組織も、同じです。自由闊達な雰囲気のもと、それぞれの知識と経験を遺憾なく発揮し、相互に意見交換ができる風土が必要だということです。

慣れ合いの仲の良さ、間違いを指摘せず見逃す風土、意見の衝突を避ける文化は、企業にとってマイナスです。そういう雰囲気のある企業は、まず進化することはできないでしょう。

 

第三世代の経営力』(横田尚哉・著、致知出版社・刊)からの抜粋。

 

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 目次
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【第1章】 経営は進化しなければならない
【第2章】 経営力から見た3つの世代
【第3章】 進化するために備えるべき要素
【第4章】 第3世代に適合した姿に変わる方法
【第5章】 いつまでも進化し生き残る法則

・進化できない企業の6つのタイプ
・話題の企業にみる進化
・進化は3人で決める
・仕掛けるときは強みに投資、仕組む時は弱みに投資
・いまの手段を手放すことができるか
・生き残るための企業に必要な4つのシステム
・4日間で40億円を生み出すファンクショナル・アプローチ
・4日間で何を行っているのか
・進化に失敗しないための3つの禁則
・進化力を高める時に必要な3つの条件
・進化し続けるための4つの柱

 

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