秋には冬の、冬には春の準備を

季節は巡り、時は回ります。戻ることはありません。常に、進んでいます。

時代も、もとに戻ることはありません。しかし、季節と同じように巡っているとしたら、どうでしょう。

今日は、ちょっと哲学的な話になります。

▍冬来たりなば、春遠からじ

秋が深まると、冬の準備をしますよね。冬の終わりには、春の準備をはじめますよね。

私たちは、季節が移りゆくことを知っています。だから、秋の次が冬で、冬の次が春だということがわかっています。

この日から寒くなるといのは、決まっているわけではありません。早まることもあれば、遅くなることもあります。

しかし、寒い日は必ずやってきます。

そしてその後には、再び温かい春が訪れます。

私たちは、こういう巡りを理解しています。

▍時代も巡っている

もし、時代も巡っているとしたら、どうでしょう。

今がどのような季節で、次の季節がどうなるのかがわかっていたら、業務戦略にしても生活設計にしても、不安がなくなりませんか。

「不易流行」という言葉をご存知でしょうか。「不易」とは変わらぬコトで、「流行」とは流れ行くコトです。

日々の現象に囚われていると、大きな変化に気が付かないものです。目先の問題に没頭してしまうと、小さな兆しを見逃してしまいます。

2023年は、もうすぐです。時代が大きく変わります。

身の回りの変化や兆しを意識してみてください。

▍お先真っ暗にならないために

私は、経営コンサルタントとして、企業の経営者や幹部の方と未来の話をすることがあります。

その時にお伝えするのは、この先の時代がどうなるかということです。その業界の未来、その経営者の未来など、読み解くことをします。

読み解くために私が学んだのは、東洋の学問です。東洋の学問は、事象から本質を捉える総合化の作業が得意です。

逆に西洋の学問は、事象を細かく分けていく分化の作業が得意です。

この東洋の学問と西洋の学問をバランスよくと入れる必要性を解いたのが、日本にファンクショナル・アプローチを持ち込んだ、上野一郎氏です。

上野一郎氏については、FAオンライン(more ≫)の2022年2月号「上野陽一|歴史に学ぶテクニック」(more ≫)で取り上げています。

彼の言う通り、西洋と東洋の両方を学べば、時代の巡りを感じ取ることができるようになりました。

※易を使うこともあります(2016年07月25日)

▍厳しい冬が来たならば

だから、厳しい冬が来ても、平気でいられるのです。

もちろん、その間は厳しく活動しづらいのですが、それなりの過ごし方をして、次のための準備しておけば良いのです。

西洋の学問では、良くない状況を徹底的に排除しようとしますが、東洋の学問では、良くない状況という考え方はなく、すべてが回って、巡っているだけであって、どれも必要だと考えます。

いま、あなたはどの季節にいらっしゃいますか?

次の季節の準備はできていますか?