易を使うこともあります

私は、ビジネスにも易学を活用しています。

易学は、君子の帝王学として伝承し、時の将たちは自らの洞察力と直感力を磨くために学びました。今でも、政治家や経営者は、重要な見極めをするときに使っています。

コンサルタントとしてより高みを目指すためには、西洋の学問だけでは片手落ちです。東洋の学問も学び、その両方を使いこなせるようになることが必要なのです。

これは、日本の経営学者、産業心理学者の上野陽一氏の教えでもあります。

上野陽一氏は、日本における経営学の端緒を開き、「能率の父」と呼ばれました。そして、産業能率短期大学の創始者でもあります。

1950年に産業能率短期大学を設立した時に、アメリカのアレックス・F・オズボーン氏からファンクショナル・アプローチの存在をしり、日本に持ち込んだと言われています。

その彼が、「能率」を極めるための道を説いた『能率道』という書物を残しています。この書物には、自身の体験をしるした「能率五道」が書かれているのです。

その五道の1つに、「正学」というのがあります。これは、正しい学問を学ぶということです。

正しい学問とは、「西洋の学問」と「東洋の学問」の両方のことで、どちらかにかたよったものは正学とは言わないと説いています。

彼の言うには、西洋の学問とは、分析を主とした科学であり、東洋の学問とは、易学であると書いています。

「東洋には分析を主としない独特の学問が発達していた。その、もっとも代表的な例がシナの易学である。 (中略) 正学とは演繹と帰納。総合と分析。自然と人為のイズレにもかたよらず、これを統合したものをいう」(出典;能率道、上野陽一)

だから、私は易を学び、必要に応じて使うのです。

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