売価を下げる3つのやり方

売価を下げるためには、3つのやり方があります。顧客環境や競合環境の変化によって、販売戦略や価格戦略上、売価を下げる必要に迫られるときがあります。

そんなときに、考えなければならないのは、売価を下げる3つのやり方です。売価を下げるためには、固定費、変動費、利益のどれかを下げるしかありません。

それぞれの抑えておくポイントを整理しておきましょう。

▍変動費を下げる

《変動費を下げる》コトは、「調達単価」と「投入数量」を下げるコトです。

調達単価」とは、材料単価や人件費単価といったモノです。印刷単価や移動単価なども調達単価と言えます。それらを下げるためには、より安価なモノを選ぶコトになります。

ただし、必要なファンクション(≫more)が確実に得られるかどうかを判定しておかないと、品質が落ちてしまいます。

投入数量」とは、材料数量や人工数量といったモノです。印刷料や移動回数なども投入数量と言えます。それらを下げるためには、ムリやムラを無くし、ムダを減らすと同時に、やり方を変えるコトです。 「無くす・減らす・変える」 です。

ワンランク上の改善とは、調達単価を下げるコトではなく、投入数量を改めるコトによる改善です。

「無くす・減らす・変える」については、前回の記事「手段を改善する3つのやり方」をご覧ください(≫more)

▍固定費を下げる

《固定費を下げる》コトは、「攻める費用」と「守る費用」を下げるコトです。

固定費には、上記以外に間接業務に関する費用も含まれます。それらは変動費と同じ「無くす・減らす・変える」コトですので、省いております。

攻める費用」とは、資産・家賃・利息・広告・交際・研究・開発・研修などです。操業に必要なリソースの調達(設備投資や地代家賃や支払利息)、顧客獲得(宣伝広告や接待交際費)、他社との差別化(能力開発や技術開発)には、費用がかかるものです。

これらを下げるためには、《攻め方を変える》コトが前提です。同じ攻め方のまま下げたのでは、その時は良くても《操業を継続する》コトができなくなります。それぞれのリソースがどのようなファンクションを持っているのかを抑えておくコトです。

守る費用」とは、保険・法務・知財・コンプラ・セキュリティなどです。不測の事態、リスクが発生したときの回避と低減のために、費用がかかるものです。不確定なモノであるため、念のためにと多くの費用を掛けがちです。

これらを下げるためには、《守る程度を見直す》コトが必要です。完全に守れるだけの投資をするほどの余裕はありません。どこかに線引きをしなければなりません。つまり、ファンクションの《達成の程度を明確にする》コトです。

発生の確率と被害の規模を想定が、とてもむずかしいところです。

▍利益を下げる

《利益を下げる》コトは、「会社の可能性」と「社会の可能性」を下げるコトです。

会社の可能性」とは、時代の変化に対する《適応度合いを高める》コトです。内部留保は、事業拡大や展開に必要な《投資を作る》コトであり、操業の強弱を均すために必要な《原資を残す》コトです。

これらを下げるためには、変化の《振り幅を捉える》コトです。その時々で振り幅は変わります。多少のバッファを加えた最低限必要な振り幅を設定し、内部留保がそれを下回らないようにするコトです。

社会の可能性」とは、納税や配当を通して社会資本や資本経済といった《経営環境を向上させる》コトです。企業は、社会と絶って操業できません。電気も流通も安全も、社会のシステムを利用しています。地域や社会が健全であるために、費用の負担は企業の義務でもあります。

これらを下げるときは、社会との良好な《関係を考える》コトです。節税は、経営戦略の一つではありますが、それは個の戦略であって社会全体の戦略に反するコトになります。その社会から恩恵を得ているのであれば、その未来と次世代のために還元できる企業でありたいです。

全体のバランス

ここまで、売価を下げるための3つを述べてきましたが、1つの項目だけで考えるのではなく、3つの手段を同時に考えるコトが最も優れた方法となります。

その時のビジネス環境に最も適合したバランスに近づけると言ったほうがわかりやすいかもしれません。

上げるモノと下げるモノがあります。上げるトキと下げるトキがあります。よく見極めて、その「時に中る(あたる)」という考えがとても大切なのです。

ファンクショナル・アプローチ(≫more)は、カタチにとらわれず本質から改善をしていくGEで誕生したメソドロジーです。経営改善に活かして欲しい武器なのです。

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