第6回VEアジア大会兼第50回VE全国大会

第6回VEアジア大会兼第50回VE全国大会に参加してきました!

ファンクショナル・アプローチが誕生して70年、人で言えば70歳。製造業のエンジニア達が作ったVEの集まりは、50回目となりました。

▍まだまだ進化しているから新しい

70歳になっても進化しようと新しいものを取り込んでいる、そんなエネルギーを感じました。

不思議なのは「もう古い」という人と「新しい」という人がいること。古いと感じる人は古い部分しか見えていないのでしょう。先入観や固定観念が、新しいところを見えなくさせているのかもしれません。

▍感じ方はヒトそれぞれ

見ているモノは同じでも、感じているコトは、ヒトそれぞれ。だから意見交換すると愉しいのです。

当時のテクニックはメソドロジーになり、メソドロジーは今ヒィロソフィーになっている。新しい人が加わり、新しい業界に広まっています。少しずつかもしれないが、確実に進化しています。

▍みんながポジティブ

ネットワーキング・パーティーでは、初めて参加した人が、私にこう感想を言ってくれました。

「一番驚いたのは、ここにいる人たちの中に、悩みや愚痴をいう人がいないこと。いろんなコミュティに参加してきたが、これほどまでに、みんながポジティブで前を向いている集まりは初めてだ」

本質を見て、あるべき姿を追い求める人たちの集まりだから、当たり前といえば当たり前なのです。ネガティブな人は、きっと馴染めなくなるので、ここには来ないのでしょう。

▍両会長の挨拶

大会の報告もしておきます。初日は、両主催者の挨拶から始まりました。近藤史郎日本VE協会会長とキャシー・ベサニーSAVE国際協会会長です。

ローレンス・D・マイルズ氏がファンクショナル・アプローチという思考システムを開発してから70年が経過していることへの感謝と、日米がこうして共催で開催できる良好な関係を確認しました。

 

▍大会実行委員長の挨拶

松田節夫大会実行委員長の挨拶もありました。カウボーイハットを被っての登場で会場の参加者が注目する中、その理由の説明がありました。

2008年にテキサス州にあるJ・ジェリー・カウフマン氏の自宅に訪問した時、彼がかぶっていたカウボーイハットを「日本を頼むぞ」というコトバと共に託されたとのことです。私もその時、一緒に訪問していたので間違いありません。

 

▍基調講演

田中雅康東京理科大名誉教授からは、これからは「VE70年めのKAKUSHIN」と題して、企業の貢献は豊かな社会づくりにあり、①生活の豊かさを追究、②心の豊かさを追究、③社会的責任を完遂の3つにまとめられるという話がありました。

 

▍食の世界からVEを考える

特別セッションとして、元・パタゴニア日本支社長で社会起業家のジョン・ムーア氏とホールホード協会代表理事で料理家のタカコナカムラ氏から、「Seeds of Life」という考え方が披露されました。

次世代のための在来種の種を守り、地球環境を考え、食のあり方を伝える活動をされている方です。

製造業や建設業が多いこのイベントに、全く新しい産業の方がお越しになり、講演いただけるということは、多くの来場者にとって刺激的であったことでしょう。

 

▍インターナショナル・フォーラム

2日目は、5つのトラックに分かれて、研究論文・事例発表・特別報告・海外報告などがあり、フォーラムもありました。

そのフォーラムの1つに、インターナショナル・フォーラムがあり、私は毎年海外を訪問していたり、海外との交流が深いことから、モデレーターを担当しました。

パネリストには、アメリカ・インド・マレーシア・ベトナム・日本の5カ国の方になっていただき、それぞれの国の状況を出し合い、共有しました。

それぞれの国の事情があり、それぞれに工夫しているのがよくわかりました。こうして国通しが協力し合えるのも良いものです。

(画像の一部は日本VE協会より提供)