『第三世代の経営力』いよいよ次のステージへ

2015年に致知出版社から『第三世代の経営力』(横田尚哉・著)が出版されました。本書でもお伝えしていましたが、経営力も時代に合わせて進化させていかないといけないのです。

▍古い経営力では生き残れない

本書では、戦後の時代を3つに区分し、それぞれの時代背景の違いがあることを述べ、その時代にあった経営力があることをお伝えしました。

1945~1973年の第一世代は「仕掛け」の時代であり、差別化要因は「高速」で、「勝ち」を大切にした「競争」できる経営力が求められた時代です。

1973~1997年の第二世代は「仕組み」の時代であり、差別化要因は「高級」で、「情報」を大切にした「拡大」できる経営力が求められた時代です。

1997~2020年の第三世代は「見極め」の時代であり、差別化要因は「高質」で、「倹約」を大切にした「安定」できる経営力が求められた時代です。

安定が求められている時代に、拡大しようとしたり、競争しようとするのは、その時代にあった生き方ではないということです。企業は、生きる「術(すべ)」を進化させてこそ、永遠に生きながらえるのです。

そういうことを本書で伝えたかったのです。

▍これからの経営力は「切替え」

そして、重要なメッセージは、まもなく第四世代が来るということでした。来たるべき第四世代に向けて、新しい経営力に切り替える準備をしておいていただきたかったわけです。

そして2020年、ついに第四世代に切り替わりました。

2020年からの第四世代は「切替え」の時代であり、差別要化因は「高次」で、「信頼」を大切にした「連携」できる経営力が求められる時代です。

これまで行なってきた変化ではなく、経営そのものの進化が必要なトキです。2020年を振り返り、いま最も伝えたいメッセージです。

このメッセージが、多くの経営者に届くことを願っています。

▍進化するためには手段を手放す

本書の後半で、どのようにすれば時代に合わせて経営力を進化させていくことができるかを述べています。

簡単に言えば、手段を手放すことです。ただ単に手放してしまうだけだと、落ちてしまいます。しっかりと本質を捉えることと、タイミングを見ることです。

進化のタイミングは一瞬かもしれません。そのタイニングを逃さないように、今の時代の動きを注視していきたいですね。

2015年出版の書籍ですが、時代の大きな流れを捉える意味で、いま、もう一度読み返してほしい書籍です。