FAによるSXのススメ

ファンクショナル・アプローチ(FA)は、サステイナビリティ・トランスフォーメーション(SX)に適しています。

昨今、SXを事業計画に取り込む企業が増えています。伊藤レポート3.0の効果だと思われます。

私は、これまでFAを、事業改善や経営改革の道具として、企業に提供してきました。その観点から、SXへの適用に触れてみたいと思います。

【参考資料】
伊藤レポート3.0(SX版伊藤レポート、経済産業省、2022年8月)

▍SXは誰のため?何のため?

SX(サステイナビリティ・トランスフォーメーション)とは、《企業価値を持続的に提供する》ために、社会の変化との《差を縮める》コトを狙った考えや活動の名称です。

これまでにも似たような活動はありましたが、今回の活動は単なる売上や利益の向上だけでなく、社会問題の解決や持続可能な社会の実現を強調しています。

企業が進化し続ける必要があるという点ではどの時代も同じですが、その進化の方向が「自分たちのため」から「社会のため」「未来のため」へと意識を向ける提言となっています。

▍FAがSXに適している理由

FA(ファンクショナル・アプローチ)は、「知識から知恵を生み出す思考システム」です。

洗練された実施手順とテクニックにより、固定観念から開放され、創造的思考ができるようになります。その状態から生み出される知恵は、変革やイノベーションへの最短距離なのです。

このFA活動を続けることで、企業活動における人的資本と事業が、より良いカタチへと、継続的かつ自動的に、変革されていきます(冒頭の図)。だから、SXに適した手法だと言えるのです。

▍FA研究所の使命でもある

この方法論は、1947年のアメリカから始まり、いまでは世界中に広まっています。ただ、正しく理解されておらず、本質的な効果を引き出せていないようです。

ファンクショナル・アプローチ研究所は、FAを企業に正しく使ってもらうために、FAスキルを研究し、FAスキルを伝えています。

それは、「30年後の子どもたちのため、輝く未来を遺すため」です。これは、FA研究所の企業理念であり、存在意義です。

まさに、SXを必要とする企業にサービスするためなのです。