進化の兆しは行動と行動の隙間から

進化の兆しは、行動と行動の隙間にあります。つまり、余白から生まれているものなのです。

だから、人と同じ行動をして、大勢に流されていても、何の進化も起こせません。

元ホンダの経営企画部長であり、『ホンダ イノベーションの神髄』の著者の小林三郎さんは、「イノベーションは端部から生まれる」と表現されました。

世の中が安定している時代では、オペレイティブに活動できないといけません。企業は、オペレイティブな活動から、徹底的な効率性と確実性を極めていかなけれはなりません。

世の中が激しく変化している時代では、クリエイティブに活動できないといけません。企業は、クリエイティブな活動から、方向性を持った進化が始めなけれはなりません。

オペレイティブな活動とは、何時でも何処でも誰でも、同じ時間と費用で、同じ品質を作りだすことです。そのために、マニュアルとルールが必要で、弱みを克服し、徹底した精度の向上、バランスのとれた運用、原因追究、統制などの仕組みが必要です。IE、QC、ISO、6σ、TOCなどは、全てオペレイティブな活動のための管理技術です。

クリエイティブな活動とは、これまでの常識や固定観念の枠を出て、斬新で独自性のある新しい手段を創りだすことです。そのために、自由な領域と自発的動機が必要で、強みを活かし、アンバランスの許容、創造性思考、理想性の追求などの仕掛けが必要です。ファンクショナル・アプローチは、クリエイティブな活動のための管理技術です。

いま企業がどのような時代におかれているのかを考え、どの活動に力を注ぎこむべきなのか、見極めが必要なのです。