参加レポート「SAVE 2021 Virtual Value Summit」

今年も、年に一度の国際カンファレンスに参加しております。1日目が終わったところです。

2020年に引き続き、バーチャルでの開催となりましたが、今年はとても嬉しい出来事がありました!

▍「Virtual Value Summit」とは

米国社団SAVE国際協会(SAVE International)が毎年開催している「Value Summit」は、今年で61回目の開催となります。

今年の参加者は、世界各国から約250名です。今日から、3日間をかけて世界中から適用事例や研究開発が発表されます。本Summitの前後には、セミナーも開催されています。

入選した論文は、全部で42編です。そのうち、日本人の論文は9編です。21%が日本人という割合ですね。米国の12編に次ぐ数です。ちなみに、3番めに多いのはカナダとインドで、4編です。

論文発表の他に、3つの「IPD」(Interactive Professional Development、対話型専門能力開発)があり、2つのフォーラが用意されています。

▍Renee Hoekstra 会長によるオープニング

オープニングは、会長であるRenee Hoekstra氏の宣言から始まりました。時代の変化とともに、やり方も大きく変わらざるをえない状況であると、いまの社会情勢に触れられました。そして、改善士の集団として、プロジェクトを変え、自分たち自身も変わらなければならないという強いメッセージがありました。

その後、プレゼンテーションが30分ずつで行われていきます。最初のブロックに石井敬子氏の論文がありました。実に興味深い論文です。食べるコトに適用した研究です。単なる栄養摂取だけではなく、食を楽しむ食事文化、さらに2020年の日本における食の楽しみ方の変化にまで言及されていました。

その後、アメリカの公共事業の適用事例の発表が続きました。ニューオーリンズ地域の高潮対策事業への適用事例、ワシントン州交通局のプログラムマネージャー教育への適用事例、カンザスシティの路面電車延伸における工期短縮とコスト削減の適用事例、サウジアラビア王国下水道プロジェクトのコスト削減事例などです。いずれも、コスト削減や工期短縮を扱ったものでした。

▍Rising Star Award を村上紀子氏が受賞

1日目の最後に、表彰セレモニーがありました。受賞挨拶のビデオから音声が流れないというトラブルがありましたが、4人の個人と3つの組織が受賞されました。その一人が村上紀子氏です。

日本人として8年ぶり2人目の受賞です。Rising Star Award という賞は、夜空に突如現れた彗星の如く、ぐんぐんと昇るキラ星の如く、いままさに専門家として、実務者として注目すべき目覚しい活動を行っている個人に贈られる賞です。

村上紀子氏は、2013年に「FA基礎研修」に受講されたのをきっかけに、次々と上位の研修を受講されました。そして、短期間でファンクショナル・アプローチの専門家になられ、今ではFAコンサルタントとしてビジネスに積極的に活かされています。特に、経営への適用は、理論的かつ実践的であり、これまでになかったジャンルに展開されています。

日本のファンクショナル・アプローチが、新たな業界に拡大し、名実ともに世界から認められていくことは、大変素晴らしいことです。そのますますのご活躍を願っております。

引き続き、2日目、3日目と続きます。明日は、横田尚哉のほか6名の日本人のプレゼンテーションがあります。乞うご期待!