「SAVEバリュー・サミット」始まる

2018年6月11日~12日に、アメリカ・テキサス州・オースティンで開催されるSAVE世界大会、「Value Summit 2018」が始まりました。

横田尚哉は、16回目しかも16回連続参加です。そして、今年も応募していた技術論文が採用され、発表もしてきました。

▍SAVE世界大会「Value Summit 2018」

Value Summit とは、1960年から始められた米国社団「SAVE国際協会」が主催するファンクショナル・アプローチに関する世界大会です。今年で、第58回となります。

SAVE国際協会とは、ファンクショナル・アプローチの生みの親であるローレンス・D・マイルズ氏が初代会長として1959年に設立された米国社団です。

毎年、世界各国から専門家たちが集い、技術発表・研究成果、適用事例などがシェアされます。今年の参加は、31か国約260名が参加し、全体で行われる2つの基調講演と、3トラックに分かれて40のセッション(36編の発表と4つのフォーラム)があります。

今年の特徴は、オープニングやクロージングの時間がかなり圧縮されており、基調講演は朝8時からの90分だけで、その後、17時30分まで全てセッションです。使用者優先の原則で改善されている印象です。

6月10日の午後、米国SAVE国際協会の活動を報告するビジネスミーティングの後は、オースティン名物のフードトラックが出るなどの演出会長レセプションパーティーがあり、まずは1年ぶりの近況を語り合いました。

▍キャシー・ベサニー会長とスティーブン・ムルバ博士

そして6月11日の本大会の初日は、本大会2017年8月に新任されたキャシー・ベサニー会長のオープニングから始まり、その後、テキサス大学研究開発部門である建設業研究所を指揮するスティーブン・ムルバ博士による基調講演が行われました。

会長は2年毎に変わるのが通例で、会長ごとに大会の雰囲気が変わったりします。そういう意味では、今年はキャシーの意向が多く反映されている大会ということになります。

▍テキサス州・オースティン

開催地となっているオースティンについても、触れておきましょう。

1835年にメキシコから「テキサス共和国」として独立し、1839年に首都となったのがオースティンで、1845年にアメリカ合衆国に併合された後も、州都として今もテキサス州の中心となっている都市です。

最近では、「シリコン・ヒルズ」と言われるほどIT企業(たとえばDELL)が本社を構え、IT産業が盛り上がっているそうです。

まちなかの飲食店は、夜になるとあちこちでライブ演奏が始まります。テキサスの人たちは音楽が好きなのですね。

そして、BBQも好きなようです。尋常じゃない量の「肉」をぺろりと食べてしまいます。私にはとうてい真似のできない食べ方です。

▍横田尚哉の発表

大会の初日に私の発表がありました。

テーマは、ファシリテーターの人材育成プログラムについてです。これまで700回以上のセミナーを通して、2万5千人の人々にファンクショナル・アプローチを伝えてきました。

その中から、優れたファシリテーターを短時間で育てるプログラムを試行錯誤してきたのです。

その集大成として、教育体系と具体的なプログラムをまとめた内容です。

今年は、例年の30分よりも10分長い、40分間が与えられましたので、たっぷりとプレゼンすることができました。

▍中身が濃いのが特徴

世界各国から専門家が集まります。発表内容はもちろん、ネットワーキングでも、それぞれに情報や知見を交換しあい、少しでも何かを得ようとする積極的な人ばかりです。

FAアカデミーからは6名(研修受講者や元研究員生を含む)が参加し、4名が発表しました。

FASTダイアグラムのセッションに参加してみました(写真中段)が、6つのチームに別れてワークするときは、すごい熱気でした。各国各社で、やり方や考え方が違うのが、さらに意見交換を熱くするわけですね。

さらに、ファンクション定義早押しクイズといった楽しい企画(下段中)もあり、多くを学び、深く交わり、心から愉しませる工夫が随所にありました。

▍アワードバンケット

大会最終日は、アワードバンケットがありました。

優れた活動や論文に賞が送られるイベントです。私は、2017年のアワードバンケットで活動と論文のダブル受賞を果たしました(参考記事

そして、VEの殿堂とも言うべき「カレッジ・オブ・フェロー」の称号が、新しく3名が選ばれました。キャシー・ベサニー氏、マーク・パウエル氏、イシュトバン・トラヤーニ氏です。

いずれは、名実ともに優秀な専門家です。

▍次回は2019年6月ポートランド

2019年は6月8日~11日に、アメリカ・オレゴン州ポートランドで開催されます。

今から準備して、また参加したいと思います。

 

9日~10日に行われた「プレサミット」は、別記事にしております。そちらもご覧ください。

 

 

(なお、2018年6月15日に後半部分を追記しています)